七ふくたいむず2026 9月
-
26.09.29
睡眠は「脳と体を整える時間」~毎日の睡眠を大切にしましょう~
「最近、よく眠れていますか?」
睡眠というと、「疲れを取るために体を休ませるもの」というイメージが強いかもしれません。
しかし、睡眠は単なる休息ではありません。
脳や自律神経、ホルモン、免疫、心臓や血管など、全身を整えるための大切な時間です。
特に年齢を重ねると、「夜中に目が覚める」「朝早く起きてしまう」「眠ったはずなのに疲れが取れない」といった睡眠の悩みが増えてきます。
今回は、睡眠の役割と、毎日の睡眠をより良くするためのポイントについてお話しします。
・睡眠中、脳では何が起こっている?
近年、睡眠中の脳の働きとして注目されているのが「グリンパティックシステム」です。
私たちの脳では、日中にさまざまな活動をすることで代謝産物などの不要な物質が生じます。
睡眠中には、脳脊髄液などの流れを利用して、こうした物質を脳の外へ運び出す仕組みが働くと考えられています。
この仕組みが「グリンパティックシステム」と呼ばれています。
ただし、グリンパティックシステムと認知症などの病気との関係については、現在も研究が進められている段階です。
大切なのは、特定の仕組みに注目しすぎることではありません。
まずは、脳と体が十分に休める「良い睡眠」を毎日確保することです。
・睡眠不足は心臓や血管にも影響します
睡眠が不足したり、睡眠の質が低下したりすると、自律神経や血圧、代謝などにも影響を及ぼすことがあります。
特に睡眠中も交感神経の緊張が続くと、夜間の血圧が十分に下がらない「夜間高血圧」につながることがあります。
また、睡眠不足や睡眠障害は、高血圧や心血管疾患などとの関連も報告されています。
「眠れないくらい大丈夫」と考えず、睡眠も健康管理の一つとして考えてみましょう。
今日からできる「良い睡眠」の3つのポイント
① 朝起きたら、太陽の光を浴びる
朝の光は体内時計を整える重要な刺激になります。
朝起きたらカーテンを開けて、できれば屋外で明るい光を浴びましょう。朝に光を浴びることで、夜に眠気を促すメラトニンが適切な時間に分泌されやすくなります。
② 寝る1~2時間前にお風呂に入る
就寝前に入浴して一度体温を上げると、その後に体温が下がっていく過程で眠気が生じ、入眠しやすくなると考えられています。
熱すぎるお湯ではなく、無理なくリラックスできる温度のお風呂を心がけましょう。
③ 日中に軽く体を動かす
日中の適度な運動は、夜の睡眠にも良い影響を与えます。
ウォーキングや軽い体操など、無理のない範囲で体を動かしましょう。特に高齢の方では、日中の活動量が低下すると夜に眠れなくなることもあります。
「少し歩く」「座りっぱなしを減らす」といった小さな運動から始めてみましょう。
・「眠ること」は健康づくりの一部です
食事や運動に比べると、睡眠は健康管理の中で後回しにされがちです。
しかし、「寝て、食べて、動く」ことは、健康な生活を支える基本です。
毎日完璧に眠ろうとする必要はありません。まずは朝の光を浴びる、日中に少し体を動かす、寝る前にゆっくりお風呂に入るなど、できることから始めてみましょう。
もし「眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「日中に強い眠気がある」「いびきがひどい」など、睡眠について気になることがあれば、一人で悩まず医療機関にご相談ください。
良い睡眠は、脳と体を休ませ、明日の元気につながります。
今日から、毎日の「眠る時間」を大切にしてみましょう。


